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【足フェチ小説】EP3 23cmの彼女 第十八章〜第二十章(終章)

前回までのあらすじ)
EP3 23cmの彼女 第一章〜第六章第七章〜第十七章

空港での和解を経て、
神木蓮と高梨美桜の関係はかつてないほど強く結び直された。

だが蓮は、いまだ彼女に二つの重大な秘密――
ミクロ化能力と、トリガーが彼女の足の匂いであること――を
打ち明けられずにいた。

そんな中、二人は大企業との重要なコンペに挑む。
極限の準備を重ねた当日、美桜のプレゼンは完璧だった。

だがクライマックス直前、レーザーポインターを落とし、
さらにパンプスが脱げ、
ストッキングの小さな穴が見えてしまうという
連続アクシデントが発生。

動揺する彼女を救うべく、蓮は再び禁断の力を使い、
ミクロ化して会議室へ潜入。

ポインターを操作して視線を逸らし、
「完璧な彼女」のプライドと誇りを密かに守り切る。

プレゼンは大成功し、契約も成立。
だが蓮の体には異変が起きていた。

匂いを「解除の鍵」としていた能力は、
いつの間にか「維持の条件」へと反転していたのだ。

美桜の匂いがなければ、
彼は世界から消えかける存在になってしまった。

妹・杏奈の突飛な行動で命を救われた蓮は、
匂いに依存する生活を始めざるを得なくなる。

やがて「靴を顔に巻いた男」として社内で奇行が噂され、
とうとう重要会議の場で匂いを求めてパンプスを吸引する姿が
目撃されてしまう。

美桜は全てを受け入れ、彼の存在を守る決意をするが、
その匂い依存はもはや人智を超えた領域へ。

蓮はついに世界の研究対象となり、
その身を追われることになる――

完璧なプレゼンの裏側で、
一人の男の存在が、
足の匂いによってかろうじて繋ぎ止められていたことを
誰も知らない。


第十八章:白衣の救世主と地獄の特訓
教会の廃墟に潜伏し、俺と美桜は心身ともに追い詰められていた。
テレビをつければ連日、俺の顔写真と、信じられない額の懸賞金が報道されている。

もはや、普通の人間として外を歩くことは不可能だ。
いつしか、俺のせいで美桜の人生を滅茶苦茶にしてしまったという罪悪感が、
消滅の恐怖よりも重く俺にのしかかっていた。

そして、ついにその日は来た。
建物の窓を突き破って閃光弾が投げ込まれ、
俺たちは武装した黒服の男たちに完全に包囲された。

万事休す。そう思った時、男たちを制止して、
一人の白衣の女性が静かに現れた。
知的な眼鏡の奥で、鋭い瞳が俺を射抜いている。

「サンプル・ゼロ、神木蓮君。初めまして。私は有栖川。
あなたを傷つけに来たのではないわ。あなたを『治療』しに来たの」

彼女は、俺が存在する可能性のある、とある極秘研究プロジェクトの元研究員だった。
そして、俺が発現した能力が、特定の条件下で「反転」し、
存在維持の条件が逆転することを、かつての理論研究で予測していた唯一の人物だったのだ。

彼女はその現象を自らの仮説の証明として観測し、
そして正常化させることに、異常なまでの執念を燃やしていた。

有栖川は、震える俺たち二人に、冷徹な口調で取引を持ちかける。

「私の研究に協力すれば、あなたのそのふざけた体質を元に戻してみせる。
これは約束するわ。

でも、断れば、私の上司…あなた方を兵器としてしか見ていない連中が、
あなたをモルモットにするでしょう。
彼らは、あなたを消滅させない方法など、いくらでも持っているのよ」。

俺は、選択の余地なく、この取引を受け入れた。
再び「普通の男」として、何にも縛られることなく美桜の隣に立つため。
ただ、それだけのために。

俺たちがヘリで移送されたのは、太平洋上に浮かぶ孤島に偽装された、巨大な研究施設だった。
そこは、俺にとって地獄の「特訓ジム」以外の何物でもなかった。

有栖川の冷徹な指揮の下、俺の能力正常化プログラムが開始された。
その内容は、およそ科学的研究とは思えない、
まさに血と汗と涙のスポ根ドラマさながらだった。

第一の訓練は、嗅覚耐性訓練。

有栖川が「世界中のボランティアの協力で集めた、多種多様な『香り』のサンプルよ」
と言いながら、様々な女性の使用済みパンプス、スニーカー、ブーツを
ずらりと実験台に並べる。

俺は、美桜以外の匂いを嗅いでも「消滅」の恐怖に抗い、
精神を安定させる訓練を強いられた。

それは拷問に等しく、
俺の魂が求める唯一無二の『聖域』の香りを否定される苦しみは、筆舌に尽くしがたかった。

第二の訓練は、ミクロ筋力トレーニング。

10cmほどのサイズになった俺が、ミニチュアのバーベルのように、
様々な女性の臭うパンプスを100足連続でリフトアップするという、意味不明なものだった。

有栖川は、汗だくでパンプスを持ち上げる俺を観察しながら、真顔でこう解説する。

「これは、あなたの精神と、あなたの体を構成するナノマシンの連動性を、
強制的に上書きするための、最も効果的な物理療法なのよ!
根性が足りないわ、神木君!」

時折、どうやってか許可を得て、杏奈が施設に差し入れを持ってきては、

「れんれん、頑張ってー!
はい、これ私のスニーカー!これもサンプルに使う!?」

と騒ぎ、そのたびに俺と美桜は肝を冷やし、
有栖川に「部外者は帰りなさい!」と叱られていた。

訓練は過酷を極めたが、
ガラス越しに必死に応援してくれる美桜の支えもあり、
俺の能力は、ほんの少しずつだが、安定を取り戻し始めていた。

美桜以外の匂いに対する耐性がつき、
自分の意志でミクロ化の進行をある程度コントロールできるようになってきたのだ。

だが、俺たちの平穏な(?)訓練生活は長くは続かなかった。

俺の能力の軍事利用を企む、有栖川のかつての上司「梶原局長」が、
この「治療計画」を危険視し、有栖川に執拗な圧力をかけ始めていた。

施設の通信モニターに映る梶原は、常に冷たい笑みを浮かべていた。


第十九章:博士の恋心と最後の試験
訓練の日々は、精神的にも肉体的にも俺を限界まで追い詰めた。
ある日、あまりの過酷さに、俺はついに床に倒れ込み、
「もう無理だ…これ以上は…」と弱音を吐いてしまったことがあった。

ガラス越しに見守っていた美桜が、悲痛な表情を浮かべる。
それを見た有栖川が、俺に氷のように冷たい声で言い放った。

「諦めるの?
それでいいのなら、今すぐ梶原局長にあなたを引き渡すわ。
せいぜい、彼の新しいオモチャとして、兵器として余生を過ごしなさい。
あなたの愛する彼女の目の前でね」

その非情な言葉に、俺は床に転がった訓練用のパンプスを睨みつけ、
震える腕でゆっくりと体を起こした。

そして、モニターの向こうの有栖川に向かって、心の底からこう叫んだ。

「あんたは俺を『サンプル・ゼロ』としか見てない!
だが俺は違う!
俺は、俺だけの『聖域』…あの人のパンプスに、もう一度、自分の足でひざまずくためにやってるんだ!
俺は、神木蓮だ!」

その剥き出しの覚悟に、
いつもは鉄仮面のような有栖川の口元に、
初めて人間的な、柔らかな笑みが浮かんだのを、俺は見逃さなかった。

そして、運命の最終試験の日が来た。

実験室の中央に、厳重な特殊ケースが置かれている。
有栖川は、珍しく緊張した面持ちで、
自らが履いていた24cmの黒いロングブーツをそのケースから取り出し、セッティングした。

「いいこと?神木君。
このブーツから発せられる『香り』を嗅いだ後、コンマ5秒以内に、
あなたの意志で元のサイズに戻りなさい。
これができれば、あなたの『正常化』は完了するわ」

しかし、ブーツが特殊ケースから取り出された瞬間、
研究所に設置された高性能な臭気センサーが振り切れ、けたたましいアラームが鳴り響いた。

他の研究員たちがざわつく中、
有栖川は顔を真っ赤にして叫んだ。

「わ、私が悪いんじゃないわよ!これは事故!
今朝、開発中の『高濃度発酵バイオ液』のサンプルを、誤ってブーツの中にこぼしてしまっただけよ!
これは純粋に科学的な香りなのよ!…とにかく、始めなさい!」

俺は、その史上最強ともいえる激臭に一瞬意識を失いかけるが、
これまでの地獄の訓練を思い出し、歯を食いしばって耐え抜いた。
そして、見事、制限時間内に元のサイズへの復帰を成功させたのだ。

「やった…!やったわ、蓮!」

試験の成功に、美桜は涙を流して喜び、
杏奈は「れんれん、おめでとー!」と飛び跳ねた。

そして、自分のブーツの匂いを恥じらいながらも、
俺の成功を誰よりも喜んでいる有栖川博士。

彼女が俺に、単なる研究対象としてではない、
特別な感情を抱いていることが、
その潤んだ瞳を見れば、誰の目にも明らかだった。

これで全てが終わり、普通の生活に戻れる。
誰もがそう信じ、安堵の息をついた、その時だった。

第二十章:始まりの女神
実験室の分厚い扉が、轟音と共に内側から爆破された。

煙と火花の中から、武装した部隊を率いて、
あの男、梶原局長が姿を現した。

彼らが被っているヘルメットは、なぜかハイヒールを模した、
禍々しくもどこか美しい、異様な流線形をしていた。

「有栖川博士、君の感傷的なお遊びは、もう終わりだ」

兵士たちは有栖川を取り押さえる。
だが、彼らが構える銃口は、正常化したはずの俺ではなく、
俺の後ろにいる美桜に向けられていた。

梶原は、呆然と立ち尽くす俺に向かって、
愉悦に満ちた表情で、全ての真実を語り始めた。

「神木蓮、君は生まれながらにして、稀有な能力を持つ『鍵』だ。
それは間違いない。

だが、我々が本当に監視し、研究してきたのは、
その『鍵』によって開かれる可能性があった、この世界でただ一つの『扉』…。

そう、そこにいる高梨美桜、君のことだよ」

「え…?」

美桜が、か細い声を漏らす。

梶原は構わずに続けた。

「彼女には、あらゆる『特殊な事象を自らの存在に引き寄せ、
その法則を無自覚に書き換えてしまう』という、
神にさえ愛された『特異体質』があった。

君の能力が反転したのも、君の力が暴走したわけじゃない。
君の能力の『法則』そのものが、
高梨美桜という存在に『同調(シンクロ)』させられ、
彼女の望む形に上書きされた結果に過ぎんのだよ」

梶原の言葉に、俺は雷に打たれたような衝撃を受けた。

そうか、あのプレゼンの時、俺は「彼女を守りたい」と強く願った。
そして美桜もまた、自らのミスを「消してしまいたい」ほど恥じていた。

俺たちの願いが、彼女の特異体質を介して混線し、
俺の能力法則を「彼女の匂いがなければ消滅する」という、
歪んだ形に書き換えてしまったというのか。

梶原の本当の目的は、俺ではなく、美桜を「器」として利用し、
他の能力者や、自らが開発した兵器の法則を、戦況に応じて自在に書き換えることだったのだ。

「私が…?そんな、馬鹿な…」

美桜の顔から血の気が引いていく。

彼女は震える声で呟き、その視線は虚空を彷徨った。
その脳裏に、断片的な記憶が嵐のように蘇っていた。

(そういえば、子供の頃から、おかしなことばかりだった…)

階段から落ちた時、なぜかすぐそばに置いてあったクッションの上に落ちて無傷だったこと。
大事なテストの日、ありえない偶然で満点を取れたこと。

周囲はそれを「幸運」と呼んだが、
どこか自分だけ世界のルールから外れているような、奇妙な違和感が常にあった。

(展望台の、あの日…)

蓮さんが苦しそうにしていた時、私はただ「彼を守りたい」と強く願った。
すると、彼は私の目の前から消えた。

(空港でも…)

彼の危機を、どうしてか肌で感じ取れた。
ただ会いたいと願ったら、彼はそこに現れた。

(そして、プレゼンの失敗…)

転がったポインターが、あまりにも都合よく、私の手元にやってきたあの「幸運な偶然」。
あれも、私が無意識に…?

全ての点が、線として繋がっていく。
その線の先にあるのは、あまりにも残酷な真実だった。

「私のせいで…」
美桜の瞳から、大粒の涙がこぼれ落ちた。

「私のせいで、蓮はずっと…あんなに苦しんでいたのね…」

自分の無自覚な力が、愛する人を「靴の匂いがないと消滅する」という
異常な状態に追い込み、社会から追われる身にしてしまった。

その罪悪感が、彼女の心を押し潰す。

「さあ、高梨美桜さん。
世界に見せてやりなさい。

君が、このちっぽけな物理法則を超越した、
全ての始まりの女神であることを」

梶原が、恍惚とした表情で手を差し伸べる。

捕らえられた有栖川が「やめなさい!」と叫ぶ。
絶望に打ちひしがれる俺がいる。
そして、自分を化物を見るような目で見る兵士たち。

美桜は、ゆっくりと顔を上げた。

涙は、もう流れていなかった。

その瞳には、絶望でも恐怖でもない、
静かで、しかし鋼のような強い意志の光が宿っていた。

「この力が、本当に私にあるのなら…」

彼女は梶原を真っ直ぐに見据えた。

「あなたなんかのために使うものじゃない。
私が守りたい人を、守るために使う…!」

美桜は静かに瞳を閉じる。

そして、再びゆっくりと目を開いた時、
その瞳は神々しいまでの黄金色に輝き、
彼女の足元から空間そのものが、
まるで水面のように静かに歪み始めた。

「撃て!彼女を確保しろ!」

梶原の絶叫を受け、兵士たちが美桜に襲い掛かろうとした、
その瞬間。

――俺が、美桜の前に立ちはだかっていた。

もう、守られるだけの存在じゃない。

恐怖に怯え、能力に翻弄されるだけの俺は、もういない。

自らの意志で、自らの力で、彼女を守るために戦うのだ。

俺は、まるで古武術の型を披露するかのように、
あるいは荘厳な儀式に臨むかのように、

片足を天高く掲げ、
自らの足先に顔を近づけるような、
奇妙で、しかしどこまでも美しいポーズを取った。

俺の能力の原点にして、俺の覚悟の全てを示す、
究極の構え。

そして、高らかに、この世界に向けて叫んだ。

「次元縮退(ディメンションフォール)、
サイズ23(トゥエンティスリー)ッ!!」

その掛け声と共に、俺の体は閃光に包まれ、
瞬時にミクロの姿へと変わる。

それは、もはや逃げるためでも、隠れるためでもない。

愛する人を守るための、
愛する人の足と足の匂いを守るヒーローとしての、
正真正銘の最初の変身だった。

俺は、ハイヒール型のヘルメットを被った兵士の足元めがけて、
光の矢となって突進していく。

「ハイヒールは被るものでもないよ、兵隊さん。」

「ハイヒールやパンプスは足で履くもので、
その蒸れた匂いを嗅ぐものなんだよ!」

研究室のカメラは、
世界の法則をその意志一つで書き換え始める
「始まりの女神」・美桜と、

彼女を守るため、ただ一人、ミクロの戦士として戦うことを決意した
「23cmのヒーロー」・蓮の姿を捉える。

二人の戦いは、まだ始まったばかりだ。
(EP3 23cmの彼女 完)

“EP4『23cmの彼女』 シスターズ・アウェイクニング” に続く。
2025年7月末公開予定です。